日本エネルギー会議

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福島県と再生可能エネルギー

福島県知事が何度も要請しているにもかかわらず、東京電力は福島第二原発の廃炉に同意しない。最近も、林幹雄経済産業相はこの件に関して「最終的には事業者の判断」と述べているが、一方、「福島県民の心情を察すれば、他の原発と同列に扱うのは難しい」と期待を持たせるような発言もしている。福島県の太平洋岸には火力発電所が多数あり、増設計画もあるが、その目的は福島第一、第二原発に代わって首都圏で使う電力を確保するためだ。

県としては再生可能エネルギーで原発の穴埋めをしたいところだが、現時点では全国で導入量(設備規模)を県単位の比較をすると、第一位の福岡県の83万キロワットから10位の埼玉県の49万キロワットまでのベストテンには入っていない。茨城県が2位、千葉県5位、栃木県8位、群馬県9位と首都圏という大消費地を取り巻く関東地方が健闘している。(2014年末の数字)

ただし、まだ発電はしていないものも含める認定量では福島県は一気に2位に躍進する。日本の再生可能エネルギーの内訳は太陽光が96パーセントを占めているので、上位になったのは震災後に福島県の太陽光の計画が急増したということだ。東北地方は需要としては小さく、青森県、秋田県などが得意な風力発電も抱え、東北電力の接続可能量は限られている。したがって福島県で太陽光により発電した電気の多くも結果的に火力発電と同様に首都圏で消費されることになる。やはり福島県は首都圏で使う「電気のふるさと」でありつづけるようだ。

福島県は風力発電では楢葉町沖合に世界最大級の浮体式洋上発電所を建設して気を吐いているが、風力の発電設備量(導入量)で青森県や秋田県には遠く及ばない。また、小型水力、地熱、バイオマスにおいても上位には顔を出しておらず、ポテンシャルは相当なものであるにもかかわらず、開発は進んでいるとは言えず太陽光発電偏重となっている。最近は県内のメガソーラー建設計画などのニュースが頻繁に伝えられるが、再生可能エネルギー開発における福島県の位置は全国的にはどうなのか、発電方式のバランスはどうなのかという視点からも見る必要がある。

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