日本エネルギー会議

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徹底して桜

福島第一原発事故で全町民が避難している富岡町の桜の名所「夜の森の桜」は、望月義夫環境相の肝いりで帰還困難区域内の桜並木通りの除染を進めることなり、宮本町長もそれを歓迎していたが、残念ながら今年も全面開放は出来なかった。通りだけでなく周辺の除染もしないといけないことがわかったからだという。テレビニュースで見ると、桜並木のあちこちに除染で出た土を詰めた花見には不似合いな大きな袋が転がっていて、開放中止にしたのもやむを得ない。

「夜の森の桜」は、富岡町北部の夜の森地区にあり、「三春町の滝桜」のように全国レベルの桜の名所ではないが、一応隣県まで知られた桜の名所。桜のトンネルと公園の桜が町のメインストリートにあること、一人の地元の篤志家が地区の開墾とともに百年前に植えはじめたことなど話題性にも富んでいて、シーズン中は他県からの観光バスがやってくる。町民にとって「夜の森の桜」は自慢できる存在で、町役場もソメイヨシノの老木の健康管理に懸命だ。町の復興計画を話し合うなかでも、町民の心をつなぐシンボルとして真っ先に桜が取り上げられた。夜の森地区ではないが、宝泉寺という真言宗の寺には樹齢数百年のしだれ桜もある。

夜の森の桜並木 付近は町内で一番の住宅地

このほど全線開通した常磐自動車道の富岡インターチェンジから夜の森地区までは一直線の道路があり、現在では帰還困難区域に立ち入る際の中継基地が設けられて、線量計や装備の貸出業務が行われている。この中継基地が不要となる頃までに、この道路の両側に桜を植えて「夜の森の桜」に続ければ、高速道路を走る人も富岡で降りようかという気持ちにもなる。

桜は人を呼び、住民の帰還を促す効果がある。ふるさと納税で桜の苗木を寄付してもらい帰還した高齢者を雇用して植樹や手入れをやってもらうとよい。我が家では約10年前にしだれ桜、山桜、ソメイヨシノを植えたが、すでに大きく育っている。帰還しない世帯も多いので、空き地には積極的に桜を植えるようにすれば、30年後福島第一原発の廃炉が終了する頃には立派な桜の町が出来る。せっかく桜というシンボルを持つ富岡町なのだから、それを全国区に押し上げるよう徹底して桜を増やすようにしたい。

昨年の我が家の桜 色が濃いのが山桜 中央ピンクがしだれ桜 白く見えるのがソメイヨシノ 左手前の大きな木はアオハダ 手前右のまがりくねったのがサルスベリ これから新緑になる 右奥の柳はすでに新芽が出ている

震災前まではこんなに草ぼうぼうではなかった。今年はすでに開花しているようで、今週末一時帰宅するがそれまで花が持つかはわからない。

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