日本エネルギー会議

  • 設立趣旨
  • お問合せ

控え選手

日本シリーズが始まろうとしているが、プロ野球にせよ高校野球にせよ野球は9人でやるから、スタメンに入れない者は控え選手とベンチを温めることになる。レギュラーが不調や突然の怪我によって出場できない時だけ、急に控え選手に出番がまわってくる。控え選手の気持ちは一年生からレギュラーになった者には、わからないものがある。

若い頃、東海第二原発に勤務していたとき、電力各社から若手管理職が集まって行われた研修会に参加を命じられたことがあった。グループ討議の際に同じグループになった方と話をしたところ、その方は東海第二原発の年間運転計画などについて大変詳しくご存知だったので、原子力部門の方かと思っていたら、自己紹介で「東北電力の能代火力発電所から来ました」と言われて、何故東海第二原発のことを知っているのかと尋ねてみたところ、「我々の発電所は旧式であり、普段はほとんど止まっているのです。東海第二が定期検査や計画外停止をしたときだけ急に立ち上げなくてはなりません。そこで、絶えずそちらの運転状況を見ているのです」と答えられた。

原子力部門では、原発がベースロードとして優先して稼働しているため、まず全出力で安定して運転することが大事であり、他の発電所の状況などまったく念頭になかったので、この話を聞いて驚くと同時に、東海第二は遠くの能代火力のバックアップの苦労があって、ベースロードとして動かすことが出来ているのだと無知だったことを恥じたものだ。

現在は原発が全部停止しているため、火力発電は旧式のものも含めてフル稼働で、定期検査の時期もままならず、改良工事も出来ないでいる。また、昨今話題となっている再生可能エネルギーの不安定な出力に合わせて、負荷追従運転をせざるを得ない。火力発電のメンテナンス費用は原発の4分の1程度。その現場は3Kそのものだ。火力発電はいまだに昔以上の苦労が続いている。この縁の下の力持ちに、もっと光を当ててあげたい気持ちだ。

  • データベース室
  • エネルギーとは?
  • 世界と日本のエネルギー
  • 原子力の論点
  • 放射線と健康