日本エネルギー会議

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弱いものいじめ

福島県会津若松市では、会津藩が藩士の男の子を躾けるために行ってきた伝統を受け継ぎ、児童にやってはいけないとされてきた七項目のきまりごとを藩校日新館で教えており、大熊町などから会津若松市に避難している児童もこれに参加している。七項目の最後に「ならぬものはならぬのです」と念押しまでさせる。そのためか、会津若松市の人たちはルールを守ることには大変厳しいように思うことがある。

先日も、会津若松市で一方通行の道に入りそうになったら(城下町で道幅が狭く一方通行だらけ)、いきなり中年の婦人に注意され、もたもたしていたら「なんですぐにバックしないのか」と一喝された。

七項目の中に、「弱い者をいぢめてはなりませぬ」というのもあるが、現代社会は小泉政権の規制緩和から始まって、アベノミクスの消費税の増税、法人税の減税、労働法の改訂など、どうも弱いものいぢめに向かってまっしぐらだ。そのため非正規雇用の方が多くなり、日本が数の多さを誇った中間層からの脱落者が相次いでいる。

これはエネルギー政策や環境政策についても同じで、電気料金がいままでになく上がっているなかで、それに電源開発促進税(1000キロワットアワーにつき375円)があいかわらず上乗せされ、さらには再生可能エネルギーの固定価格買取制度を維持するための、再生可能エネルギー発電促進賦課金(1000キロワットアワーにつき750円)がかけられている。家庭用のソーラーは「ソーラーなどつけられない貧乏人がソーラーに投資出来る金持ちに金を払う」という弱いものいぢめの制度となっている。家庭用の蓄電池までも補助制度があるので、金持ちは負担が楽になる一方だ。

福島第一原発の事故による除染に今の時点でも5兆円、賠償に3兆円、廃炉にはいったいいくらかかるかもわからない。これらも財務基盤が危機的状況の電力会社が負担出来るわけはなく、電気料金や税金で賄うしかない。それを取る場合には、電力使用量や所得による裾切りや軽減策を取るなど、弱いものいぢめにならないような配慮が必要だ。

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