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国道6号の通行再開

福島第1原発事故によって通行が制限されていた双葉、大熊、富岡3町間の国道6号(延長14キロ)の除染が終わり、15日午前0時から三年半ぶりに通行ができるようになった。ただし、この区間は被ばく抑止や原発事故再発の場合に避難が必要なことから、オートバイ、自転車、歩行者は引き続き通行できない。また、この区間は駐停車も原則禁止、人が降りることは出来ない。

図は、9/15付 福島民報より

これでいわき市、広野町など浜通りの南部の市町村と南相馬市、相馬市など北部の市町村が再びダイレクトに結ばれ、いままでのように中通りに大きく迂回する必要がなくなり、流通の面では大きな前進だ。ただし、国道沿いには厳重なバリケードが設けられ、事前の許可なしには家のあるところへ国道から入ることは出来ないので、避難中の沿線住民にとってはこれまでとはなんら変わりはない。要は、地域としては外部から来た車が通過するだけで、家の近くに利用出来ない高速道路やバイパスが出来たのと同じだ。

従来から浜通りは大熊町、双葉町付近を中心に、それより南はいわき市の経済圏、北は南相馬市の経済圏を形成していた。その二つの経済圏が再び時間をかけずに行き来出来るようになったということに過ぎない。住民たちは、今までもいわき市の経済圏からわざわざ相馬市には買い物には行かなかったし、通学もしなかった。逆に南相馬市の経済圏からもいわき市方面にはめったに行くことはない。行き来したのは、相馬市から小名浜やハワイアンズに観光に行く、あるいはいわき市方面から松川浦という景勝地、南相馬市の野馬追い祭りを見に年に一、二回見に行く程度だった。

帰還困難区域の除染や福島第一原発の廃炉作業に行く人たちは、ゲートが一つ減るが、許可が必要なことは今までと変わらない。増えそうなのは、県外から帰還困難区域の大熊町や双葉町の様子を見物に来る人たちで、交通量や人の出入りの増加で、事故や犯罪が増えることが懸念されている。

現在避難している人たちの多くはいわき市を除けば、ほとんどが中通りの市町村で暮らしているので、日常生活では今回の国道6号再開通の恩恵は少ない。ただ、家族や親戚がいわき市、相馬市とばらばらに避難している人たちは、この開通で往復の時間が大幅に短縮出来ることは確かだ。将来の帰還を考えている避難者は、立ち入り制限解除が、国道6号という線からその沿線の両側に面が広がることを心待ちにしている。

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