日本エネルギー会議

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行政から届く資料

また、郵便受けに富岡町からの資料が入った。最近特に頻度が上がったように感じる。内容は福島県が作成したパンフレット類。どれもカラー版で厚手の用紙が使われている。電力会社や関連広報団体が、原子力広報用に作成していたパンフレットの立派さにも劣らない。現役時代、製鉄所を見学した際、先方の薄手のパンフレットをいただき、かわりにこちらのパンフレットを差し上げるのに立派すぎて、気まずい思いをしたことあることを思い出した。

今回の配布資料に福島県作成の「避難指示区域におけるネズミ対応マニュアル」~住民板~が入っていた。発行者は県の保健福祉部食品生活衛生課だ。このマニュアルは、ネズミによる被害が発生している避難指示区域内に家屋を持つ方々の多くが、家屋に住み着いたネズミに頭を悩まされていることと思います。という書き出しで始まっている全13ページの力作である。担当者もまさか原発事故でこんなマニュアルを作成配布しなくてはならなくなるとは夢にも思わなかったはず。先日の一時帰宅で3匹のハツカネズミを捕えた私にも参考になる内容だ。

今回一番分厚いパンフレットは県地域型復興住宅推進協議会作成の「地域の住宅生産者グループによる住まいづくりの取り組み」というもの。カラー版堂々の100ページだ。要はこれから家を建てる人に県内の工務店がモデルとなる家を紹介し、融資支援制度や税金面の優遇のことも書いてある。県は県内建設業の復興も考えてのことのようだが、実際には県下の工務店はどこも当面半年以内の着工は無理というほどの受注を抱えている。このパンフレットの必要性については疑問が残る。予算消化のためでなければよいのだが。

前日には原子力災害現地対策本部から「平成29年度の一時立ち入りについて」という資料が送付されてきたが、これは避難している人にとって大切な情報だ。大量の資料の中から本当に大切なものをきちんと見つける必要がある。  

帰還困難区域への一時立ち入りの許可回数は、いままで冬季を除いて原則月1回だったが、今年度から可能立ち入り回数が年間15回となった。区域に入るための中継基地もいくつか追加されたため、どの方面からも立ち入りが出来るようになり便利になった。立ち入り時間は従来と変わらず9:00から16:00まで。よく読むと双葉郡の町村で富岡町だけが9:00から15:00までとなっている。

何故富岡町だけ時間が短いのかと対策本部に電話で聞くと、富岡町が独自にそのように決めているからと答えた。そこで富岡町役場に理由を問い合わせると「町民の健康管理のため被ばくを少なくする」との観点で町の災害対策本部の決定によるものとのことだった。

大熊町や双葉町など富岡町より放射線レベルが高い地域をさておき、富岡町独自に時間を決めていること、県は他の町村との差があっても調整指導はしなくてもよいのかと疑問がある。現在、富岡町の帰還困難区域ではせいぜい数マイクロシーベルト/時であるが、月一回の帰宅時の滞在時間を富岡町だけ1時間短くする必要があるのだろうか。除染や中間貯蔵施設のことが念頭にあるのだろうか。最近の国や県の市町村に対する態度は常に及び腰だ。

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