日本エネルギー会議

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浜通り点描

先週、所要でいわき市と南相馬市に行った。特別な許可を取れば、海沿いのいわき市から6号国道で広野町、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町を通って南相馬市に行けるが、今回は別々に行った。

現在住んでいる須賀川市からは、あぶくま高原道路(無料)で、小野町へ。そこで磐越自動車道に乗り、小一時間でいわきジャンクションに行き、今度は常磐自動車道を少し走っていわき市で降りる。(高速道路は避難者であれば、今年度いっぱい無料)福島第一原発の廃炉に加えて、富岡町の南地区で本格除染がスタートし、いわき市から富岡町までの国道6号線は行き交う車が多く、ガソリンスタンド、コンビニエンスストアも次々と開店。いずれも作業服姿の客たちで大賑わいをしている。高速道路が富岡町まで再開したが、6号国道の混雑はあまり変わらない。

いわき市の市街は、車も多く相変わらずの賑わいを見せており、避難者たちの新たな家探しも続いている。地価は昨年県内で一番の上昇で、求められる土地もどんどん郊外に移っている。消費税アップもなんのその、ハウスメーカーや工務店は人手不足で苦しんでいる。基礎工事などに使う生コンも早くから予約しなければならないようだ。避難者が得た賠償金は、建設費高騰に拍車をかけているため、いわき市民はあおりを受けて困っている。

須賀川市から南相馬市に行くには、東北自動車道を北上、二本松インターで降りて国道4号線を福島市の手前まで行き、そこから国道114号線で川俣町、飯舘村を経由しておよそ2時間掛かる。飯館村の街中は、ほとんど人の住んでいる感じがせずに、車両は通過するだけ。店はどこも営業していない。南相馬市は帰還も進み、街は以前に戻ったような感じがする。建設中の常磐高速道路のインターもほぼ出来上がって開通を待つのみだ。南相馬市でも海に近い地区では、住宅地も津波で流され一面の草原になってしまい、海が今まで以上に遠く感じられた。

昼食を取るため駅の周辺で食堂を探したが、営業している店が少なく、和食の店も中華料理の店も順番待ちとなっていた。ファミレス系は一部営業しているが、マグドナルドも含めて休業している店が多かった。「まるまつ」という定食チェーン店やファミレスのCOCOSでは「時給1200円」でアルバイトを募集していた。中通りの郡山駅前の飲食街では、アルバイトは時給700~800円だから1200円は破格の時給だが、それでも人が集まらない。飲食店などが店を再開出来ない原因は働く人が集められないためで、需要がないためではない。病院なども一番困っているのは人手不足だ。帰還が進んだとはいえ、いまだに遠くに避難したままの若い人もおり、かといって外から若い人が働きに来ることもないことが、復興の妨げになっている。

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