日本エネルギー会議

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大雪

太平洋側に低気圧通過による大雪がもたらされた。今年の場合は、例年になく積雪があって、多くの県で被害があり死者も多数出た。浜通りの福島第一原発やいわき市でも積雪があったが、中通りの白河市、郡山市、福島市の雪が多く、逆に会津若松市はそれほどでもなかった。

東北自動車道や磐越自動車道は通行止め。中通りを南北に走る4号国道もまる一日以上大渋滞した。今年は雪が少ないと喜んでいたのが嘘のようだ。ほとんどの車両が冬用のタイヤを装着していても、郡山市を迂回する4号線安積バイパスでは、数百台のトラックが数珠つなぎとなり長時間まったく動かず、運転手は車中で寝てしまっていた。パトカーや救急車の緊急車両も容易に走れない状態だった。

今日になっても道路は雪が残り、コンビニの棚からはおにぎりやパンの姿がないままだ。我々の日常生活がいかにトラック輸送に依存しているかがわかる。これ以上降れば、雪の捨て場にも困るが、再び今週中にも雪の予報が出ている。雪かきをしながら、三月中旬の雪のちらつくる中を避難したことを、その寒さとともに思い出した。こんな大雪の時に原発事故が起きれば、避難計画などあっても、まったく役に立ちそうもない。

東京から駆けつけるにせよ、他県から応援を出すにも、この雪では何時間かかるかわからない。福島第一原発の事故の際も、緊急時対応の係官が渋滞のため車での移動を諦め、東京からヘリで福島県の山中の自衛隊の基地に降り、そこからジープで何時間もかけてオフサイトセンターに向かっている。

敦賀原発にいた頃、冬の通勤は途中の坂で定期検査関係の工事会社の車両が滑って、市内からサイトまで通勤バスで何時間もかかることがあり、とうとう峠に融雪装置をつけたこともあった。

現在、原発の周辺自治体は、避難手段や避難先施設の確保を含む避難計画の策定を進めている。だが、昨年12月時点で計画を策定したのは、対象となる21道府県の135市町村のうち53市町村にとどまっている。この現状に追い討ちをかけるようで申し訳ない気もするが、大雪の頻度が多い日本海側だけでなく、太平洋側の原発でも時ならぬ大雪のことを考えていた方が良い。普段めったに大雪に見舞われない分、備えが脆弱だと今回の大雪が警告している。

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