日本エネルギー会議

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ローカルニュースの終わりに

福島県では、他の地方と同じようにNHKのテレビニュースの前後にローカルニュースが流される。その終わりには決まって、県内の放射線の状況が伝えられ、まず双葉郡8町村以外、すなわち福島市、郡山市など中通り地区の主要地点、それに会津全域の各地点、南相馬市やいわき市など浜通りの放射線量が天気予報や洗濯情報のように地図上で示される。続いて原発周辺の双葉郡の町村の図が出てくる。最近、アナウンサーは数値を読まず、地図上に数値のみがいくらからいくらと表示される。県内のこれ以外の地点のデータが原子力規制委員会のホームページに出ていることも毎回紹介される。結果として、福島県民は毎日、かならず放射線のことが気になるようになっている。

この方式は二年くらい前から続いていて、民報各社はとうの昔に放射線量のニュースはやらないようになっているが、NHKは根気よく続けていて、これが公共放送の使命だと思っているようだ。

この放送は二つの問題がある。ひとつは毎回その時の数値だけを出すので、トレンドがわからないことだ。先月と比べてあるいは、事故発生当初と比べてどのくらい放射線量が低下したのか、除染をやっているところなどはどうなったのかが、視聴者にはさっぱりわからない。毎日、少しづつ数字が変わっているようだが、日によっては以前より多くなっているように思う場合もある。トレンドを週一回程度で出してもらい、解説をつけるなどしないとその日の数値だけ報じてもあまり意味がない。

もうひとつは、県内だけでなく日本各地の放射線量も図示す必要があることだ。現在は、福島県だけが放射線量が高いので特別に伝えているような印象を見る人に与えている。以前、三春町の寺の住職でもある小説家の玄侑氏が、全国の同宗派の寺の協力で放射線量を測ってもらったら、福島より高いところが複数あったと言っていた。関西地方など原発事故の影響はまったくないはずだが、花崗岩の影響で放射線量はもともと関東地方などに比べて高い。福島県内で零点いくらで心配している人も、全国各地の線量を知ることで不安もなくなることが期待出来る。

時には世界の主要都市の数値も伝えることで、世界的に見ても福島の区域解除されているところの放射線の値が問題ないことを自然に理解出来るのではないだろうか。NHKが意図的に今の表示の仕方をしているとは思えないので、是非とも改善していただき、住民の理解と安心を深めるようにしてもらいたいものだ。

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