日本エネルギー会議

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散らかしたものは

汚染水漏洩問題は複雑な要素が絡み合って、どうなるのか、どうすれば良いのかが見えにくいが、私は基本的に陸上の放射能問題と同じことではないかと思う。事故を起こした原発からは、5重の壁を突き破り、放射性物質が外部環境に出たということに陸上でも海上でも変わりはない。陸上では、今盛んに除染ということが行われている。もともと原発内部に厳重に保管されていたセシウムなどの放射性物質が外部環境に散らかされたものを、線量の高いものだけ集め、袋詰めして一箇所に貯蔵する、あるいは燃やして量を少なくすることが除染作業の名の下に行われているが、この方法は、地下水や冷却水に混ざって海に漏れていったケースでも同じはずだ。海に流れ出ない間に、放射性物質を集めて、元の核燃料のように人々の生活場面から隔離するということだ。

4基の原発をぐるりと取り囲む凍土壁の建設、デブリの取り出し、地下水の流れを変えるなど壮大な計画が取りざたされている。そのような中でタンクに溜まり続ける汚染水をどうするか、タンクなどの漏洩をどう防ぐかなど、まさに水際作戦も繰り広げられている。

だが、散らばった放射能をいかに拾い直して安全なところに再び保管するかという対応の基本を忘れてはならない。そのためには、ALPSを予備機も含め思い切って増設する必要がある。ALPSのような高価な装置だけではなく、もっとローテクな装置も考えられる。例えば、屋根付きの屋外プールの中に、放射能を吸着する素材を大量に入れて、そこに汚染水を通して放射能を濾し取る装置は考えられないのか。世の母親は、子供に散らかしたおもちゃを集めておもちゃ箱にしまうように注意している。

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