日本エネルギー会議

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町名の由来

 福島県下の市町村で全国的に有名なのは会津であるが、三春町も三春駒やデコ屋敷で作られる土人形、樹齢千年のしだれ桜「滝桜」で知られている。芥川賞作家の玄侑宗久も三春町の福聚寺住職だ。三春町は郡山市の東に位置し、山の中にあるため雪も積もり春が遅い。町名の由来は、この地では梅、桃、桜という春の花々が同時に咲くことから付けられた。この町にも福島第一原発の事故で双葉郡から逃れてきた住民が数多くお世話になっている。富岡町は臨時の小中学校、幼稚園を三春町の曙ブレーキ工業の敷地建物を借りて仮設校舎とし、20011年9月1日に富岡町小中学校・三春校として、開設している。
 富岡町は先月25日、区域再編を果たし、4年後の全町一斉帰還を目指すことになった。全体の約七割にあたる「避難指示解除準備区域」「居住制限区域」にいる町民は、時間制限があるものの日中の立ち入りが自由となった。「帰還困難区域」は、いまだバリケードの中であるが、ここの町民も月一度のペースで一時帰宅が許されるようになった。放射線被ばくはメリットがあることで正当化されるが、立ち入り制限が緩和されたことは、町民にとって立ち入りによる被ばくより大いにメリットがある。
 住民にとって地震による家屋などの被害の補修や片付けが出来ること、いつでも先祖の墓参りが出来ることは朗報である。また、荒れ放題の庭や畑などをこれ以上悪化させないようにすることも出来る。人が頻繁に来るようになれば、ネズミの被害や野生動物などの被害も食い止められる。町民が自慢にしていた「夜の森の桜」も今年は一部ではあるが観ることが出来た。
 早速、居住制限区域の家に戻った知人の感想は、やはり長年暮らしてきた家にいると気持ちが落ち着くというものだった。住民アンケートによれば、四割が「戻る気が無い」と回答しているが、元の地域に接する機会を増やすことが帰還しようとする気持ちを起こさせる。そんな最中に起きた原発の汚染水漏洩事故は、こうした機運に正に水を注すもので、先日お会いした遠藤町長の落胆ぶりは相当のものだった。
 帰還の条件として除染の進捗以外に上下水道、電気、ガス(プロパンボンベ方式)、高速道路や一般道の復旧、ゴミの収集などの行政サービス、学校や病院、介護施設の再開、雇用場所の確保、スーパーなど商店の再開、避難に対する精神的損害の賠償の終了などがあるが、これらが三春町の花々のように帰還時に一斉に整うことが大切なポイントだ。そうでなければ帰還は散発的になり、人々はその様子を見て帰還に躊躇してしまうだろう。
 整備、居住制限区域や解除準備区域では毎日。被爆のメリットがデメリットを上回る。接する回数増やせば愛着が戻る。帰る気にもなる。インフラの整備は開店準備とおなじ。一斉にいろいろなものが整うことが大切。一つでもかけてはいけない。原発の安全も確実になさせることが必要条件の一つ。夜の森の桜 これを見ると町民は帰りたくなる。汚染水漏れのニュースで帰りたくなくなる。

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