日本エネルギー会議

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その手にはのらない

東電から警戒区域から避難している全世帯に、請求資料が郵送された。中を開けてみると、家など財物の賠償の方針が出たので、先行してその一部を支払うことが出来るようにしたとの案内文であった。
避難指示区域から避難等を余儀なくされた人が、避難指示解除後に、帰還に先立ち、建物の修復が必要となることに鑑み、建物に対する賠償金の一部を、修復費用等として先行して支払う主旨と説明してある。所有する建物の床面積(㎡)に14000円を乗じた金額を仮払いする。私に届いた書類には、約250万円をとりあえず支払うことが出来る。支払う金額は建物に対する賠償金の一部を先行して支払うものなので、今後支払いする財物に係る賠償額から精算すると書いてあった。これは怪しいと思ったので、東電の福島原子力補償相談室に電話をした。
東電「大変ご迷惑をおかけしております。東京電力福島原子力補償相談室で す」
私 「修復費用等先行支払の文書について尋ねたいのだが。ここに書いてある建物の修復とは長く避難することで、家が痛んで住めなくならないよう、応急手当をすることを言うのか」
東電「その通りです」
私 「家が痛むのは、住んでいた人が長期間避難するので、日常の手入れが出来なくなるからで、もとはと言えば、それは原発事故のせいだから、東電の責任だね」
東電「事故のせいなので東電の責任です」
私 「今日もらった文書では、修復のためにその先行支払を受けると、この先、家の補償を受けるときに、そこから精算すると書いてあるが、それをすると修復費用が自分持ちになってしまうね。この文書を読んで了解のもとに支払いを受けるのだから、その分は後で精算してもよいとの意思表示をして先行支払いを受けることになるね」
東電「そのようになります。お客様の場合、仮に不動産の補償が3000万円で決まれば、今回、先行支払いする修復費用250万円はそこから差し引き、残りの2750万円をお支払いするという意味です」
私 「そうすると、本来東電の責任である家の修復費用を、自分で出して修復することになる。うっかりこの案内にのって、先行支払いを受けて家の修復工事をしたら、大損をすることになる。これは巧妙な罠だ。なんて汚い手を使って被災者に費用を押し付けるつもりなのだ」
東電「そのようになることは事実なので、反論のしようがありません」
私 「この仕掛けを意図的にやったとすると、東電は極めて悪質な会社だ」 
東電「私は会社が悪意をもってこのような文書を出したとは思いません。ご指摘のことに気づかないで文書をだしたのでしょう。私は会社を信じています」
私 「そうであれば至急、追加の文書を出すべきだ」
東電「お客様の意見はごもっともですが、追加文書を出すかどうかはお約束出来ません」

私の友人には既に先行支払いを受けた人もいる。その金で家の応急修理をしたとすると、家の補償が決まったあとで
騒ぎ出すだろうが、もう手遅れだ。
私には、担当者が言ったように、東電がそのことに気づかないまま文書を出したとは信じられない。
弁護士など衆知を集め、何度も検討した上で出したと睨んでいる。

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