日本エネルギー会議

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情報氾濫の時代

トランプ次期アメリカ大統領のツイッターで、世界的企業が右往左往。株価や為替が乱高下している。選挙中だけの行動かと思っていたら、大統領就任後も止まない。記者会見では自分を攻撃するメディアはインチキと決め付ける。事実ではないことや以前の発言と矛盾した発言もおかまいなしだ。まさに言ったもの勝ちでメディアはその存在を問われている。イギリスではEU離脱か否かの国民投票で激しい情報合戦の後に、多くの人が自分の投票を後悔した。国内でもブログに過激なことを書いて炎上したり、人目を惹く危険な行為やいたずらを動画で流したりして警察に捕まったものもいる。自分の仲間に引き込むためや、金儲けのために人々の関心を惹きそうなものが次から次と流れてくる。
 原子力に関する賛成、反対については賛成派と反対派の対立が生じてからこのかた、果てしない情報合戦が続いており、この点は時代を先取りしていた。両派とも、自分に有利なデータを集め、それなりの理屈で説得しようとする。説得相手は対立する人々ではなく、特別な意見を持たない色のついていない人だ。両派とも著名人、芸能人まで引っ張り出してイメージ戦略に使う。不利なニュースは小さく扱い、あるいは無視する。理屈でだめそうなら感情に訴える。  
 日本のテレビのニュースショーは、迷える一般視聴者のために何人かの好感度の高いコメンテーターを出演させ、問題の切り口や考える道筋、時には決めつけとも思える意見を提供している。放射線の健康に対する影響問題などによく見られるように、ある事実に基づく情報が提供されるとたちまち、その反対の情報が多数提供され、事実があいまいなものにされてしまう。
欧米ではあまりの情報氾濫に対して、メディアがさまざまな情報の裏付けを取って、その真偽を伝えるという動きが出ているようだ。日本のメディアは原子力に関して二分されている感があるが、一方的内容や両論併記で済ませるのではなく、これからは集めた情報の裏付けを取って真偽を明らかにし、どちらが正しいかまで明確に伝えなければ、SNSに溢れる情報の海から溺れかけている国民を救い出すことは出来ない。

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