日本エネルギー会議

  • 設立趣旨
  • お問合せ

学童へのいじめ

福島第一原発の事故で横浜市に自主避難してきた生徒がいじめを受けていたことに驚いていたところに、新潟市の小学校で、同じく福島から避難している小学4年の男児を担任教師が「〇〇菌」とからかったことが報じられ、毎日のようにテレビのワイドショーや新聞紙面をにぎわせている。ワイドショーの司会者やコメンテーターの意見は、被害者の学童への同情と学校に対する非難に終始しているが、福島県に住んでいる人たちはこの問題についていささか複雑な思いを持って見ている。

横浜市の問題で被害者世帯が自主避難者であること、いわき市からの避難であることが伝えられると、いわき市の市民をはじめとして福島県で暮らしている人は、「何故いまだに、いわき市から避難していなくてはならないのか」「事故直後だったらわかるが、いわき市には双葉郡からの避難者が移り住んで子供も含め、現在35万人も暮らしている。」といまだに遠くに避難していることそのものに疑問を感じた。

いわき市民は事故の際に避難の対象ではなかったが、市外に一時的に避難した市民は15万人に上ったと市役所は推測するととともに、その後3ヶ月ほどでほとんどの市民は戻ったとしている。事故から5年以上も経過してまだ自主避難をしている人は、何か特別な事情でもあるのではと考えるのが一般的で、いつまでも避難していて子供がいじめに遭うというのは親の責任でもあると冷やかに見る向きもある。

一方、避難者に対するいじめがいつまでも続いていることには、誰もが怒りを禁じえない。というのはいわき市など県内に避難している自主避難でない本当の避難者は大人も含めて、避難先の住民からのさまざまないじめを経験しているからだ。駐車していた車にいたずらされたり、飲食店で絡まれたりするなどの事例は避難直後から県内ではよくあったことで、その原因は東電からの賠償額の大きさや手厚い支援策に対する嫉妬と、地価の高騰、住民が増加したための道路や医療機関の混雑や公共サービスのタダのりである。(住民票移さず、住民税を支払っていない)福島県以外でもいまだに無料で住宅を自主避難者に提供している例があり、これについて家賃を取られている周囲の住民から嫉妬されていると考えられる。

今回のニュースの学童がクラスメイトから「たくさん賠償金をもらっているだろう」と言われたが、それは事実と違う。自主避難者は大人一人8万円(後に4万円を追加)、子供一人40万円(後に20万円を追加)を一回支給されただけであり、避難区域からの避難者が受け取った月10万円には、はるかに及ばない。

  • データベース室
  • エネルギーとは?
  • 世界と日本のエネルギー
  • 原子力の論点
  • 放射線と健康