日本エネルギー会議

  • 設立趣旨
  • お問合せ

解除後の町の人口

全町避難中の福島県双葉郡富岡町の人口は現在どのようになっているのか。富岡町のホームページによれば、福島第一原発の事故のあった平成23年3月末に15,830人(6,302世帯)であった人口が、平成28年10月末で13,654人(5,480世帯)と約2000人(約1000世帯)の減少となっている。これは亡くなった人の数から生まれた人の数を差し引いた、いわゆる自然減と転居による社会的移動によるマイナスの合計である。

この数字はあくまでも住民登録がされている人(外国人は含まれていない)という意味であって、現実の富岡町には住民は誰も住んでいない。減少した人数には、県内外に自分の家を確保して同時に住民票をそこに移動させた人が含まれている。町役場は住民票移動手続きを行ったため、その数については把握しているようであるが、公表はされていない。

平成28年11月Ⅰ日現在、避難者数は15,030人(既に住民票を抜いた人も避難者としてカウントしていると思われる)と公表されており、県内と県外に散らばっている。県内は10,769人で、いわき市に6000人、郡山市に2700人と8割が県内の二大都市に暮らしている。県外は4261人で北海道から沖縄まですべての都道府県にいるが、東京と周辺の各県が三桁となっており、国外にも13人いる。

5年半で人口減少が13パーセント弱とそれほど多くはないが、現実には県内外に避難している人のかなりの部分が既に避難先に自分の家を確保している可能性があり、彼らは住民票を移動していないだけで現在の町の人口はかつての半分にも満たないのが真実ではないかと思われる。避難先に家を新築する場合は、災害特例を受けて固定資産取得税の減免を受けられる。この数は県で把握しているが、詳しいことはわからない。

町は来年4月の避難区域指定解除(帰還困難区域を除く)に備えての準備宿泊の登録を開始したが結果は213人。実際に宿泊する人数はさらに少ない。町全体の人口の三分の一が私の家がある帰還困難区域に住んでいた。今回は残りの三分の二の10000人の住んでいた区域を対象とする準備宿泊であることを考えると応募した人は対象者の50分の1だ。

町は買い物が出来る商業施設や診療所などの医療施設を整備して、町民の帰還対応に懸命であるが、解除当初の帰還者は多くを望めそうもない。来春、町役場も元の庁舎に移り、いわき市や郡山市の仮庁舎は縮小されるが、町役場の職員でもかなりの人が町外からの通勤か、単身赴任になりそうだ。町の大半が指定解除になれば、町の本当の人口(おそらく数百人?) が明らかになる。

  • データベース室
  • エネルギーとは?
  • 世界と日本のエネルギー
  • 原子力の論点
  • 放射線と健康