日本エネルギー会議

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いわき市四倉町が全国3位

福島第一原発の事故で浜通りの住民が県内外に避難したが、賠償金支払いを契機に県内、特にいわき市に新たに家を求める動きが強まった。このため、いわき市の土地が高騰、地元市民からは「避難者が地価を吊り上げた、いわき市内に家を持つことが出来なくなった」と嘆く声があがった。福島県に限っては、震災以降、商業地より住宅地のほうが、値上がり率が高いのが特徴で3年連続の上昇だ。すでに区域解除された南相馬市や広野町でも上昇が見られる。

事故から5年たった現在、いわき市中心部の価格は上がりすぎて、さすがに上昇率は落ち、土地ブームはいわき市周辺に広がった。いわき市四倉町はいわき市の北部の町でもっとも原発に近い地域だが、今年、住宅地の上昇率が12.3%で全国3位となった。

不動産取引情報を見ると、JRいわき駅から5キロ近くも離れた100坪の土地が坪単価25万円で取引されている。この土地は避難者が震災1年後に坪単価15万円で購入したものだが、今回の買い手も避難者で、売り手の避難者は別の場所に家を立てる予定で、差額の1000万円から手数料や税金を支払っても軽く500万円は儲かった計算になる。まるでバブル期の土地転がしである。

建築関係者の手持ちの受注はなくなりつつあると言うが、まだまだ避難者の家を建てる需要は収まらず、いわき市だけではなく、郡山市なども地価の上昇が見られる。土地探しに苦労している避難者は大手ハウスメーカーに行けば、建築を発注するという条件で独自の情報収集力で格好の土地を探してくれる。一般の工務店にくらべて割高になるが、見知らぬ地域での土地探しが大変なので、これに依存する避難者も多い。大手ハウスメーカーでは東京電力に対する賠償請求用に資料を作成するなどのサービスも手馴れている。

いずれこの不動産バブル状態は沈静化する。その時、絶頂期に購入した土地は値下がりするが、それを売却してまでもう一度浜通りの元の場所に戻って家を再建したいと思う避難者は少ないだろう。

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